新しい月の始まりに
毎月1日の「朔日参り」。
いちかと氏神様へ行き、
諏訪大社の神様と神話を調べてみた
お願い事をするというより、
先月のお礼を伝えて、
「今月はこんなことをします」と報告する時間です。
この記事の要点
まずは4コマでどうぞ(笑)
暗いから行かないことはと、
一緒に来てくれたいちかです(笑)

「パパ神社行くけど、一緒に行く?」
「いちか、ことは、パパ神社にお参り行くけど、一緒に行く?」
と聞きました。
すると、ことはは、
「こっちゃんは
暗いから行かな〜い。」
との返事。
お風呂に入った後だったので、外はもう真っ暗です。
どうやら、暗い中を歩いて行くのが怖いみたいです(笑)
一方、いちかは、
「僕はいく!」
とのこと。
ということで、いちかと2人で歩いて近所の氏神神社へ向かいました。
毎月1日の「朔日参り」
毎月1日に神社へお参りすることを、一般に、
朔日参り
(ついたちまいり)
と呼びます。
「朔」という漢字には、月の初め、旧暦でいう新月の日という意味があります。
月の始まりに神社へお参りして、新しい1か月を迎える。
私の場合は、何かお願い事をたくさんするというより、
「先月も無事に過ごせました。ありがとうございました。」
とお礼を伝えます。
そして、
「今月は、こんなことをやります。」
と、新しい月に取り組むことを報告します。
そんな感じでお参りしています。
お願いより「ありがとう」と「今月はこれをやります」
もちろん、神社へのお参りの仕方は人それぞれだと思います。
お願い事をする人もいるでしょうし、家族の健康を祈る人もいる。
私の場合は、
先月のお礼
+
今月やることの報告
という感じです。
8月も、いろいろありました。
農園では次のシーズンへ向けた準備。
苗の冷蔵処理。
花芽分化の確認。
高設棚の準備。
子どもたちは夏休み。
地域のお祭りもありました。
いろいろありましたが、家族もクルーも大きな問題なく8月を終えられました。
なので、まずは、
「8月もありがとうございました。」
です。
そもそも「氏神様」って何?
今回向かったのは、近所の氏神神社です。
氏神様という言葉も、普段は聞くけれど、改めて説明しようとすると難しいですよね。
現在では、簡単にいうと、
自分たちが暮らしている
地域を守ってくださる神様
という意味で使われています。
昔は一族の祖先神や、その一族と深い関係のある神様を「氏神」としてお祀りしていました。
それが長い時間の中で、血縁だけではなく、同じ地域に暮らす人たちが一緒にお祀りする「地域の守り神」という性格が強くなっていったそうです。
その地域に住む人を「氏子」といいます。
だから氏神神社って、全国的に有名な大きな神社とはまた少し違って、
自分が生活している場所に一番身近な神社
なんですよね。
私たちの氏神様は「お諏訪さま」
そして、私たちの氏神神社でお祀りされているのが、
お諏訪さま
です。
全国各地には「諏訪神社」「諏訪社」など、お諏訪さまをお祀りする神社がたくさんあります。
その総本社が、長野県の諏訪湖周辺にある諏訪大社です。
諏訪大社は一つの建物だけを指すのではなく、諏訪湖を挟んで四つのお宮があります。
主な御祭神:八坂刀売神
主な御祭神:建御名方神
建御名方神・八坂刀売神・八重事代主神
建御名方神・八坂刀売神・八重事代主神
この四社を合わせて「諏訪大社」です。
全国に一万社以上あるとされる諏訪系神社の総本社で、日本でも非常に古い歴史を持つ神社の一つとされています。
中心となる神様「建御名方神」
諏訪大社の中心的な御祭神として知られているのが、
建御名方神
(たけみなかたのかみ)
です。
諏訪大社では古くから、建御名方神は雨や風、水を司る神様として信仰されてきました。
そして、
農業。
狩猟。
航海。
勝負。
武勇。
などの守り神としても広く信仰されてきたそうです。
農家の私からすると、
雨・風・水
そして五穀豊穣
というところは、かなり身近に感じます。
建御名方神は『古事記』にも登場する
そして建御名方神には、有名な神話があります。
『古事記』に書かれている「国譲り」の物語です。
ここからは神話として伝えられているお話なので、歴史的事実そのものという意味ではありません。
昔、地上の国を治めていたとされるのが、
大国主神(おおくにぬしのかみ)。
そこへ天上の神々から、
「この国を譲ってほしい」
という話が持ち込まれます。
その交渉のために遣わされたのが、力の強い神様として知られる、
建御雷神(たけみかづちのかみ)。
まず、大国主神の子である事代主神は国譲りを受け入れます。
ところが、もう一人の子である建御名方神は違いました。
「力比べをしよう」
建御名方神は、建御雷神に対して、
「力比べをしよう」
と挑みます。
ところが、建御雷神はものすごく強い。
建御名方神は敗れます。
そして追われて、たどり着いたのが、当時「州羽海(すわのうみ)」と呼ばれた現在の諏訪湖周辺。
そこで建御名方神は、
この地から出ないこと。
大国主神や事代主神の意思に従うこと。
国譲りを受け入れること。
を誓ったと『古事記』には描かれています。
出雲から諏訪へ。
そして諏訪の地に鎮まった神様。
それが、建御名方神と諏訪を結びつける有名な神話です。
実は、諏訪には別の伝承も残っている
面白いのは、建御名方神と諏訪の関係には『古事記』だけではない伝承もあることです。
中世の諏訪大社の縁起をまとめた『諏訪大明神絵詞』には、
建御名方神が諏訪へやってきた時、その土地にもともといたとされる洩矢神(もりやのかみ)と争った、という伝承が残されています。
『古事記』では、建御雷神に追われて諏訪へたどり着く。
一方、諏訪に伝わる別の物語では、諏訪の地で在地の神と向き合う。
同じ神様についても、時代や地域によって違う物語が重なっています。
一つの神話だけではなく、
さまざまな伝承が重なって
「お諏訪さま」の信仰になっていった。
こういうところも、日本の神話や神社を調べると面白いところですね。
なぜ農業の神様として信仰されたの?
諏訪大社では、建御名方神を雨や風、水と深く関わる神様として信仰してきました。
農業を考えると、水は欠かせません。
雨が降らなければ作物は育たない。
でも、降りすぎても困る。
風も必要ですが、強すぎれば作物や施設へ被害が出ます。
昔は今のように、
細かな天気予報。
自動潅水。
ハウス。
暖房。
環境制御。
そんなものはありません。
自然の力が、今以上にそのまま収穫へ影響しました。
だから、雨や風、水を司る神様へ、
「今年も無事に作物が育ちますように」
と願うのは、とても自然なことだったんでしょうね。
いちご農家をしていると、昔の人の気持ちも少し分かる
今は、昔よりはるかに技術が進んでいます。
それでも、農業をしていると、
「最後は自然だな」
と思うことがあります。
猛暑。
長雨。
大雪。
日照不足。
台風。
人間がどれだけ準備をしても、完全にコントロールできないものがあります。
だから私も、神社で、
「全部うまくいくようにしてください!」
というより、
まず、無事に先月を終えられたことへ感謝する。
そして、
「今月は自分たちで、これをやります。」
と伝える。
自然に感謝して、
自分たちにできることは自分たちでやる。
そんな感覚に近いです。
いちかと一緒に、二礼・二拍手・一礼
神社に着いて、いちかと一緒にお参りしました。
二礼。
二拍手。
そして一礼。
私はまず、8月を無事に過ごせたことへのお礼を伝えました。
そして9月にやることを、一つずつ頭の中で報告します。
越後姫の定植。
これから始まる新しいシーズン。
農園のこと。
家族のこと。
一通り伝えて、お参り終了。
すると、隣にいたいちかが、
「パパ、
長かったけど何してたの?」
って(笑)
確かに、いちかからしたら、私は隣でずーっと黙って立っているだけですからね。
「8月ありがとう」と「9月はこれをやるよ」
いちかには、
「8月ありがとうっていうのと、9月はこういうことするよって伝えてたんだよ。」
と説明しました。
月が変わると、カレンダーは勝手に次へ進みます。
仕事の予定も次へ進む。
でも、こちらが何も意識しないままバタバタしていると、
「あれ?もう9月?」
なんてことになります(笑)
そこで、月に一度神社へ行く。
先月を振り返る。
お礼を伝える。
そして、次の1か月に何をするのか確認する。
私にとって朔日参りは、
月に一度の「切り替えの時間」。
なのかもしれません。
そして9月は、越後姫にとってかなり重要な月
今年の9月は、特に大事です。
いよいよ、越後姫の定植が始まります。
これまで育ててきた苗を、ハウスの高設棚へ植えていく。
定植すると、次のシーズンが本格的にスタートします。
今年は、花芽分化を確認しながら、
9月4日。
9月7日。
に定植する予定です。
そこから苗が根を張って。
花が咲いて。
実が大きくなって。
順調にいけば、10月末から11月上旬頃には、今年最初の越後姫が赤くなってきます。
9月は、
次のいちごシーズンの
スタートになる月。
だから今回の朔日参りでは、自然と定植のことを長く報告してしまいました(笑)
「お諏訪さま」が身近に感じるようになった
これまで、近所の氏神様として普通にお参りしていた「お諏訪さま」。
でも、改めて調べてみると、
雨。
風。
水。
農業。
五穀豊穣。
そして『古事記』の国譲り神話。
いろいろな歴史や信仰があることが分かります。
農業をしている私からすると、以前よりもずっと身近に感じるようになりました。
何となくお参りするのと、
「どんな神様なんだろう?」
と少し知ってからお参りするのでは、感じ方も変わりますね。
帰りはいちかと2人で歩いて家へ
お参りが終わって、いちかと2人で歩いて帰りました。
夜の神社。
行く時は少し暗い。
でも帰りは、いちかといろいろ話しながら家へ。
子どもにとっては、神話や氏神様の意味なんて、まだ難しいと思います。
今は、
「パパと夜に神社へ行った。」
くらいでいいんだと思います。
でも、こういうことを毎月続けていると、いつか大人になった時に、
「そういえばパパ、毎月神社行ってたな。」
って思い出すかもしれません。
それくらいで十分です。
来月も「神社行く?」って聞いてみます
ということで、9月の朔日参りも無事終了。
8月への感謝を伝えて。
9月にやることを報告して。
気持ちも少し切り替わりました。
来月もまた、
「パパ神社行くけど、行く?」
って聞いてみます。
いちかは来るかな?
そして、ことはは……。
明るいうちなら来るかもしれません(笑)
今シーズン最初の越後姫
「初物早期予約」を受付中です
9月はいよいよ定植。
順調に進めば、早ければ10月末〜11月上旬頃から、今シーズン最初の越後姫を収穫できる予定です。
今年は、ご希望に合わせて3つの商品をご用意しました。
初物早期予約①
自宅用いちご越後姫
もぐもぐパック 2パック
通常価格 税抜3,484円
↓ 早期予約価格
3,300円(税込)
初物早期予約②
自宅用いちご越後姫
もぐもぐパック 1パック
1パックでのご注文や、2パックより多く注文される方はこちらをご利用ください。
通常価格 税抜1,204円
↓ 早期予約価格
1,000円(税込)
初物早期予約③・先着10名様
自宅用いちご越後姫
もぐもぐパック1パック定期便
今シーズンから、越後姫を定期的に楽しみたい方のために定期便もご用意しました。
初回
900円(税込)
税抜833円
2回目以降
1,200円(税込)
税抜1,111円
お届け間隔:2週間・3週間・4週間からお選びいただけます。
※別途、クール便送料がかかります。
※定期便は先着10名様です。
※定期便の早期受付は9月15日までです。
※10名様に達した場合は、9月15日より前に受付を終了します。
一番お得な早期予約価格は9月15日まで
今回はクーポンコードの入力は必要ありません。
商品ページを開いた時点で、早期予約価格になっています。
通常購入の①と②が一番お得に購入できる期間は、
9月15日まで
です。
9月15日を過ぎても予約販売は続ける予定ですが、値引き額は少し小さくなります。
定期便③は、先着10名様、または9月15日までの受付です。
収穫開始は、現時点では10月末〜11月上旬頃を見込んでいます。
ただし、いちごは農産物です。
これからの気温や苗の状態、開花、果実の生育によって収穫時期は前後します。
収穫できたものから順番に発送していきます。
PS:
今回、諏訪大社について改めて調べてみたら、思っていた以上に奥が深かったです。
国譲りの神話。
建御名方神。
雨や風、水。
農業。
そして地域の氏神様。
普段何気なくお参りしている場所にも、ずっと昔から続いてきた物語があります。
次にいちかとお参りした時は、
「ここの神様ってね……」
と少し話してみようかなと思います。
まあ、途中で、
「パパ、話長い!」って言われそうですけどね(笑)