涙を流しながら土ほぐし(笑)高設いちご栽培の培土再利用と、土耕栽培との違い

次の越後姫シーズンへ向けて

涙を流しながら土ほぐし(笑)
高設いちご栽培の培土再利用と、
土耕栽培との違い

ゴーグル。
マスク。
1DAYコンタクト。
そして、涙(笑)

この記事の要点

次のシーズンへ向け、高設棚から出した培土をロータリークラッシャーでほぐす作業が始まりました。
乾いた培土を扱うため、とにかく土埃がすごく、ゴーグルとマスクをしていても大変な作業です。
同じいちご栽培でも、土耕・高設・培地交換型などによって、収穫後の次作準備は大きく違います。

まずは4コマでどうぞ(笑)

今回の土ほぐしを4コマ漫画にしてみました。
だいたい毎年こんな感じです(笑)

ロータリークラッシャーを使ったいちごの培土ほぐし作業を描いた4コマ漫画

「あ〜あぁ〜。目が痛い……。」

「あ〜あぁ〜。

目が痛い……。

でも、擦ったらダメだ!」

そう思いながら、

目に涙を浮かべて仕事を続けています(笑)

別に悲しいことがあったわけではありません。

何のことかというと、以前メルマガでも紹介した、

土ほぐし

が、いよいよ始まりました。

そもそも「土ほぐし」って何をしているの?

苺の花ことばでは、いちごを地面に直接植えるのではなく、腰くらいの高さにある高設棚で栽培しています。

その棚の中には、いちごを育てるための培土が入っています。

シーズンが終わると、その培土の中には、いちごの根がびっしりと張っています。

そのままでは次の苗を植えることができません。

そこで、高設棚から出した培土を、

ロータリークラッシャーへ投入

根っこごとガラガラガラッ!

固まった培土を細かくほぐす

もう一度使える状態へ

という作業をしています。

見た目としては、固まった培土がロータリークラッシャーを通ることで、またサラサラになって出てくる感じです。

文章だけで書くと簡単そうなんですが……。

実際には、なかなか大変です(笑)

とにかく、土埃がすごい

この時期の培土は、かなり乾いています。

その培土を機械へ入れるたびに、

ブワァ〜〜〜ッ!

と、辺り一面に土埃が舞います。

もう、煙なのか土なのか分からないくらい(笑)

土ほぐし作業中に土埃が舞っている苺の花ことばの農園
土ほぐし中は、こんな感じで土埃が舞います。

もちろん、何もつけずに作業しているわけではありません。

ゴーグル。

マスク。

ちゃんとしています。

それでも、

「どこから入ってきたの?」

というくらい、気がつくと目の中に土埃が入っています。

しかも私はコンタクト(笑)

さらに厄介なのが、私は普段コンタクトを使っていることです。

目の中に少しでも埃が入ると、

ゴロゴロゴロゴロ……。

めちゃくちゃ痛い(笑)

「あ〜痛い!」

と思っても、手は土だらけです。

当然、その手で目を触るわけにもいきません。

ということで、

涙を流しながら、そのまま作業を続けます(笑)

不思議なもので、涙が出てくると少し楽になるんですよね。

なので、周りから見れば、

一人で泣きながら培土を機械へ入れ続けている人です(笑)

そして作業後、マスクを外すと……

土ほぐしが終わって、マスクを外します。

すると、こんな感じ。

土ほぐし作業後にマスクの跡がくっきり残った顔
マスクをしていたところと、していなかったところが一目瞭然(笑)

マスクをしていた部分と、していなかった部分で、明らかに色が違います。

鏡を見ると、

「あ〜。今年もこの時期がきたな〜。」

って感じです(笑)

毎年やっているので、最近ではこの土埃まで、農園で季節を感じるものの一つになっています。

できれば、もっと爽やかなもので季節を感じたいんですけどね(笑)

ところで、どこのいちご農園でも「土ほぐし」をするの?

ここまで読むと、

「いちご農家って、毎年こんなふうに培土をほぐすの?」

と思うかもしれません。

実は、そうではありません。

いちごは、栽培方法によってシーズン終了後の作業がかなり違います。

大きく分けても、

・地面の土で育てる「土耕栽培」

・棚の上の培地で育てる「高設栽培」

があります。

さらに高設栽培の中でも、使っている培地や設備、培地を再利用するのか交換するのかなど、農園によって方法はさまざまです。

土耕栽培なら、ロータリーで「土を耕す」

例えば、地面に直接いちごを植える土耕栽培

土耕の場合は、高設棚そのものがありません。

地面の土に「畝」を作り、その畝にいちごを植えて育てます。

シーズンが終われば古い株を片付け、次の栽培へ向けて地面を整えていきます。

そこで使われるのが、トラクターなどにつけるロータリーです。

古い株を片付ける

ロータリーなどで土を耕す

必要に応じて土づくりや施肥

新しい畝を作る

次の苗を定植

という流れになります。

高設栽培でいう「培土をほぐす」に近い作業を、土耕栽培では畑の土そのものを耕すことで行うわけです。

ちなみに、土耕では「棚を作る」というより、正確には畝を作ると言います。

同じいちごを育てていても、シーズン終了後の景色はかなり違います。

高設栽培でも、やり方は一つではありません

では、高設栽培なら全部、苺の花ことばと同じなのか。

これも違います。

高設栽培にも、さまざまな方式があります。

培地をほぐして再利用する方法

苺の花ことばはこの方法です。収穫後の培土を高設棚から出し、固まった培土や根をロータリークラッシャーでほぐして、次の栽培へ使える状態にしていきます。

棚の中で培地を管理して連用する方法

高設栽培の中には、毎年培地をすべて外へ出すのではなく、栽培槽の中で根や株元を片付け、培地を次の年も使う方式もあります。

培地を交換する方法

使用する培地や栽培システムによっては、一定のタイミングで培地を新しく入れ替えて次の栽培を始める方法もあります。

培地を処理して連用する方法

培地を継続して使用する高設栽培では、それぞれの栽培方式に合わせて培地を整えたり、必要な処理を行ったりして、次の栽培へ備える方法もあります。

つまり、

「いちご農家なら毎年これをする」
という決まった方法があるわけではありません。

使っている設備。

培地。

栽培方法。

病害対策。

作業人数。

農園によって条件が違うので、それぞれの農園に合わせた方法があります。

苺の花ことばでは、培土をもう一度使います

苺の花ことばの場合は、今使っている培土をほぐして、次のシーズンにも使います。

だからこそ、この土ほぐしが必要になります。

シーズン中、いちごの根は培土の中いっぱいに伸びています。

その根と培土が一体になって、かなり固まっています。

それを一度崩して、次の苗が根を張りやすい状態へ戻していく。

それが今やっている作業です。

収穫が終わったから、いちご作りも終わり。

ではなく、

次のいちご作りは、
もう始まっています。

表からは見えない仕事の方が長い

お客様が農園を見るのは、いちごが赤くなっている冬から春が多いと思います。

でも実際には、いちごが一つもない夏のハウスでも仕事は続いています。

古い株を片付ける。

培土を出す。

培土をほぐす。

高設棚を直す。

排水設備を整える。

苗を管理する。

そして、定植する。

その一つ一つが、数か月後の越後姫につながっています。

真っ赤ないちごだけを見ていると分からない仕事ですが、

冬にいちごが並ぶずっと前から、
次のシーズンは始まっています。

ということですね。

この作業のために1DAYコンタクト(笑)

ちなみに、普段もコンタクトを使っています。

ただ、この土ほぐしの時期は、1DAYのコンタクトを使っています。

これだけ土埃の中で一日作業をして、

「よし。明日もこれを使おう!」

とは、さすがに思えません(笑)

なので、この時期は1DAY。

つまり私の中では、

1DAYコンタクトを使い始める

土ほぐしの季節

みたいになっています(笑)

虫の声で秋を感じる人もいれば、紅葉で秋を感じる人もいる。

私は、

土埃と1DAYコンタクトで次のいちごシーズンを感じます(笑)

土ほぐしが始まると、いよいよ次のシーズンです

培土をほぐして。

高設棚を整えて。

苗を準備して。

もう少しすると、定植です。

毎年この時期になると、

「まだこんなに暑いのに、もう次のシーズンが始まるんだな」

と思います。

でも、季節は待ってくれません。

定植の日も少しずつ近づいています。

まだまだやることはたくさんありますが、一つずつ次のシーズンに向けて進めていきます。

PS:

ということで、今日も、

ゴーグル。

マスク。

1DAYコンタクト。

そして、

涙。

この4点セットで土ほぐしを進めます(笑)

できれば、涙だけはセットから外したいんですけどね……。

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