最後の冷蔵処理を前に
「よし!また雨だ!」
冷蔵処理前のいちご苗には、
土砂降りが恵みの雨でした
普段なら「また雨か……」。
でも今回ばかりは、
「もっと降ってくれ!」くらいの気持ちです(笑)
この記事の要点
まずは4コマでどうぞ(笑)
同じ雨でも、
苗、クルー、琥珀で反応は全然違います(笑)

「あ〜、水たっぷりあげないとな……。」
「あ〜、水たっぷりあげないとな……。」
そう思いながら、翌日の予定を頭の中で考えていました。
何のことかというと、冷蔵処理するいちごの苗についてです。
冷蔵処理へ入れる前には、苗へしっかり水を含ませておく必要があります。
というのも、苺の花ことばでは、冷蔵庫へ入れた苗に対して、処理中は基本的に水を与えません。
なので、冷蔵庫へ入れる時点で苗や培土に十分な水分がないと困ります。
冷蔵庫へ入れる前に、
たーーっぷり水を含ませておく。
ここが大事です。
冷蔵処理へ入ったあとに、
「ちょっと乾いてるから水をあげよう」
という管理ではないので、処理前の状態を整えておきます。
そもそも、なぜいちご苗を冷蔵するの?
初めて読む方は、
「いちごの苗を冷蔵庫に入れるって、何してるの?」
と思いますよね。
簡単にいうと、いちごの苗へ人工的に低温などの条件を与えて、花芽分化を促すためです。
花芽分化とは、苗の成長点の中で、葉を作る状態から花を作る状態へ変わっていくこと。
これが進むと、その後、
冷蔵処理
↓
花芽分化
↓
定植
↓
出蕾・開花
↓
いちごの収穫
へとつながっていきます。
自然の秋を待つだけではなく、苗に低温条件を与えることで、狙っている時期の花芽分化や収穫へつなげていく。
次の越後姫シーズンを早く始めるための大事な育苗管理の一つです。
「いつ水をあげようかな……。」
ということで、冷蔵処理前にはしっかり水を与えたい。
そこで、
「いつ水をあげようかな……。」
と考えながら、スマホで天気予報を確認しました。
すると、苺の花ことば周辺の予報は、
雨。
最大15ミリ。
「いや、15ミリって降りすぎじゃない?(笑)」
と思いました。
普段だったら、雨が強すぎると、
「また雨か……。」
となることもあります。
でも、今回に限っては違います。
完全に「恵みの雨」です。
水やりを、雨が代わりにやってくれる
わざわざこちらで灌水しなくても、雨が苗へたっぷり水を与えてくれます。
しかも今年、不思議なことに、
冷蔵処理する前日に限って、何度も雨が降っているんです。
タイミングがいい(笑)
冷蔵処理へ入れる前に、
「明日は水をたっぷりあげないとな」
と考えていると、雨。
今回も雨。
なので私の中では、
「また雨じゃん……。」
ではなく、
「よし!また雨だ!」
という感じです(笑)
はっきり言って、めちゃくちゃラッキーです♪
でも、雨だから全部が楽になるわけじゃない
ただ……。
雨が降ってくれたから、すべての仕事が楽になったわけではありません。
確かに、苗への水やりという意味では助かりました。
でも、その苗を冷蔵処理へ入れるためには集めなければいけません。
そして、その時は土砂降り。
カッパを着ていても、これだけ降れば濡れます。
苗にとっては最高の雨でも、人間にとってはなかなか大変です。
それでも作業を進めてくれたクルーには、本当に感謝です。
自然に助けられた仕事の裏側で、
その自然の中を動いてくれた人がいる。
そこは忘れないようにしたいですね。
同じ雨なのに、立場が変わると意味も変わる
今回、面白いなと思ったのがここです。
空から降っている雨は、全部同じです。
でも、立場によって受け取り方がまったく違います。
いちご苗
冷蔵処理前に水分をたっぷり含める恵みの雨
私
水やりの手間を減らしてくれるありがたい雨
クルー
カッパを着ても濡れる大変な雨
同じ出来事でも、立場が変われば意味が変わります。
これって、雨だけじゃないんでしょうね。
自分にとってありがたいことが、別の人にとってもありがたいとは限らない。
逆に、自分には困ることでも、誰かにとっては必要なことかもしれない。
出来事そのものは同じでも、
見る場所が変われば意味も変わる。
そんなことを、今回の雨を見ながら思いました。
そして、雨なんてまったく気にしない琥珀(笑)
そんな土砂降りの中でも、全く関係ないのが琥珀です(笑)
雨が降っていても、
「外出たい!」
という感じ。
なので外へ出してみます。
当然ですが、全身びしょ濡れ。
そして毛を見ると……。
なんか、ドレッド気味(笑)
いつものフワフワの琥珀はどこへ?
雨で毛が束になって、ちょっとワイルドな感じになっていました(笑)
本人は、そんなこと全然気にしていませんけどね。
琥珀からしたら「雨だから何?」なのかもしれない(笑)
人間なら、外を見て、
「うわ、雨だ……。」
となります。
しかも土砂降りなら、できれば外には出たくない。
でも琥珀は違います。
雨でも外へ出たい。
濡れても気にしない。
泥がついても気にしない。
むしろ普通に楽しんでいます(笑)
そう考えると今回の雨は、
ありがたい♪
ラッキー♪
土砂降り……。
外で遊ぼう!
という感じでしょうか(笑)
見事に全員バラバラです。
自然相手の仕事は、予定通りにいかないから面白い
農業をしていると、天気にはかなり影響されます。
晴れてほしい時に雨が降る。
雨がほしい時に全然降らない。
暑くなってほしくない時に猛暑になる。
人間の予定通りにはいきません。
だから、
「雨だから困る」
「晴れだからいい」
という単純な話でもありません。
今どんな仕事をしているのかによって、ほしい天気も変わります。
今回なら、冷蔵処理前の苗へ水を含ませたかった。
だから雨がありがたかった。
天気を変えることはできない。
でも、その天気をどう使うかは考えられる。
自然相手の仕事って、こういうところが面白いんでしょうね。
雨が仕事をしてくれた。でも最後は人が動く
今回、雨のおかげで水やりの手間はかなり助かりました。
ある意味、雨が私たちの代わりに仕事をしてくれたようなものです。
でも、それだけで冷蔵処理が終わるわけではありません。
苗を確認する。
集める。
運ぶ。
冷蔵庫へ入れる。
温度を管理する。
そこには結局、人の仕事があります。
今回も、土砂降りの中で苗を集めてくれたクルーがいました。
自然に助けてもらいながら、
最後は人の手で次へつなげていく。
いちご作りって、そういう仕事なのかもしれません。
そして、いよいよ最後の冷蔵処理
ということで、たっぷり水を含んだ苗を、今日冷蔵処理へ入れていきます。
今年予定していた冷蔵処理は、今回で最後です。
何度かに分けて苗を冷蔵庫へ入れてきましたが、そのたびに天気を見て。
苗を見て。
温度を見て。
少しずつ進めてきました。
この苗たちも、冷蔵処理を終えたら、いよいよ定植へ向かいます。
次の越後姫シーズンが、
また一歩近づきました。
あとは冷蔵処理が狙い通り進んで、花芽分化してくれることを願います。
PS:
同じ土砂降りを見ても、
私は、
「よし! 水やりしなくていい!」
クルーは、
「びしょ濡れ……。」
そして琥珀は、
「外行こう!」
だと思います(笑)
本当に、同じ雨でも立場によって全然違いますね。
そして、びしょ濡れになった琥珀は、見事にドレッド気味。
乾いたら、ちゃんといつものフワフワ琥珀に戻りました(笑)