農園を抜け出して、朝5時の神社へ
朝5時、神社の夏祭り準備へ。
日本人が神様を大切にしてきた理由を
考えた
子どもの頃は、ただ楽しかったお祭り。
今では、自分が準備する側になりました(笑)
この記事の要点
まずは4コマでどうぞ(笑)
今回の夏祭り準備の出来事を、
4コマ漫画にしてみました。

「じゃあ、行ってくるね!」
「じゃあ、行ってくるね!」
とクルーに声をかけて、一旦、苺の花ことばを後にしました。
時間は、朝の5時前。
いつも通り、夜中……。
いや、早朝?の3時から仕事を始めて(笑)
5時前に農園を出発しました。
一旦、家に帰ります。
そして、家に着いてから気づきました。
「あっ……。
家の鍵、持ってくるの忘れた……。」
仕方なく、寝ている嫁さんに電話。
「ごめん。鍵開けて……。」
完全に寝ていたところを起こしてしまいました。
ごめんね(笑)
朝3時から仕事をして、朝5時前に嫁さんを起こす。
なかなか迷惑な旦那です(笑)
向かったのは、近所の神社
無事に家へ入り、準備を済ませます。
そして今度は、歩いて近所の神社へ。
何をしに行ったのかというと、
地元の夏祭りの準備です。
祭りといっても、大きなお祭りではありません。
地域の神社で行われる、小さなお祭りです。
私の組の担当は、神社の掃除と飾り付け。
「これは、どこに付けるんですか?」
「これは、どうするんですか?」
と、いろいろ聞きながら準備を進めていきました。
農業とも深い関わりがある「お諏訪さま」
この神社では、諏訪の神様をお祀りしています。
諏訪大社の御祭神として知られているのが、
建御名方神
(たけみなかたのかみ)
という神様です。
諏訪の神様は、古くから雨や風、農業など自然や暮らしと深く関わる神様として信仰されてきました。
農業とも関わりが深い。
そう知ると、いちご農家の私としては一気に身近に感じます。
私たちは毎年、天気にものすごく影響されます。
暑すぎても困る。
雨が多すぎても困る。
雪が多すぎても困る。
自然を相手に仕事をしていると、
「人間だけでは、どうにもならないことがある」
というのを、今でも感じることがあります。
昔の人なら、なおさらだったんでしょうね。
日本人って、意外と神様と一緒に暮らしている
神社を掃除しながら、ふと思いました。
日本では、
「自分は無宗教です」
という人も多いと思います。
でも、よく考えてみると、
お正月には初詣へ行く。
子どもが生まれれば、お宮参りへ行く。
七五三でも神社へ行く。
お盆にはお墓参りをする。
家を建てる時には、地鎮祭をすることもある。
地域のお祭りでは、神社を掃除して、神輿を担ぐ。
そう考えると、
「宗教を信じている」 という感覚とは少し違う形で、
神様が生活の中にいる。
そんな感じなのかもしれません。
日本人が神様を大切にしてきた気持ちは、どこから来たんだろう?
もちろん、日本人全員が同じ考え方を持っているわけではありません。
地域や家庭によっても違います。
それでも、日本では昔から、山や海、川、木、石、田畑など、身の回りの自然と神様を結びつけて考えてきました。
その背景には、
自然への「感謝」と「畏れ」
があったんじゃないかなと思います。
自然は、たくさんの恵みを与えてくれます。
雨が降るから、作物が育つ。
太陽があるから、植物が育つ。
山や海から、食べ物をいただく。
でも、その同じ自然が、時には大きな脅威にもなります。
大雨。
台風。
大雪。
日照り。
地震。
昔の人たちは、今よりもさらに自然に左右されながら生活していました。
だからこそ、自然の恵みに感謝しながら、同時に自然を畏れる。
そして、自分たちだけではどうにもならないことに対して祈る。
そうした気持ちが、長い時間をかけて神様を大切にする感覚につながっていったのかもしれません。
農業をしていると、昔の人の気持ちが少し分かる
今の農業には、昔にはなかった設備がたくさんあります。
ハウス。
暖房設備。
自動潅水。
換気設備。
天気予報。
さまざまなデータ。
昔に比べれば、かなり多くのことを人間側で調整できるようになっています。
それでも、自然を完全にコントロールすることはできません。
猛暑になれば、ハウスの中も暑くなる。
大雪になれば、除雪が必要になる。
雨が続けば、病気の心配も増える。
だから、いちごを育てている私自身も、
「今年も無事に育ってくれればいいな」
と思います。
こう考えると、昔の農家さんが豊作を願って神様へ祈った気持ちも、少し分かるような気がします。
自然に感謝しながら、
自分たちにできることをする。
この感覚は、今もそんなに変わっていないのかもしれませんね。
もう一つは「地域を守る神様」という存在
神社には、「氏神さま」という言葉があります。
昔は、一族や血縁にゆかりのある神様という意味合いが強かったそうですが、長い時間の中で、地域に暮らす人たちを守る神様という意味でも使われるようになっていきました。
これって、今回のお祭りにもそのままつながっています。
地域に神社がある。
地域のみんなで掃除する。
地域のみんなで飾り付ける。
そして、お祭りをする。
つまり、神様を大切にすることと、地域を大切にすることが、昔からかなり近いところにあったんでしょうね。
神社を守る。
お祭りを守る。
地域のつながりを守る。
それぞれ別々のことではなく、全部つながっているように感じます。
「信じる」というより「暮らしの中で続けてきた」
これも日本らしいところなのかもしれません。
神社へ行くからといって、毎日難しい教えを勉強しているわけではありません。
初詣へ行く。
地域のお祭りに参加する。
神社の前で頭を下げる。
お墓参りへ行く。
そういうことを、親から子へ、ごく普通の生活として続けてきた。
しかも日本では、神社だけではなく、お寺やお墓に関わる習慣も暮らしの中にあります。
初詣は神社。
お盆はお墓参り。
クリスマスにはケーキを食べる(笑)
こういうところも、日本らしいですよね。
だから、
「私はこの宗教です」
と強く意識していなくても、神様やご先祖様を大切にする行動そのものは残っています。
「信仰」という言葉より、
「昔から受け継いできた暮らし」 と考えると、
しっくりくる部分もあります。
お祭りは、地域の人をつなぐ場所でもある
もちろん、お祭りには神事としての意味があります。
でも実際に準備へ参加すると、それだけではないことも分かります。
普段あまり話さない近所の人と一緒に準備する。
年上の人から、
「これは、ここに付けるんだよ」
と教えてもらう。
子どもたちが集まる。
大人たちが準備する。
いろいろな世代が、同じ場所へ集まる。
今の生活では、近所に住んでいても、世代の違う人と一緒に何かをする機会って意外と少ないですよね。
でも、お祭りの日になると集まる。
そう考えると、お祭りには、
地域の人たちをつなぐ
という役割もあるんだと思います。
そして今日は、お祭り本番
準備を終えて、いよいよ今日はお祭り本番です。
子ども会の神輿があったり。
夜店があったり。
私も役員なので、準備をしたり、いろいろ動く予定です。
子どもたちにとっては、
神社の歴史とか。
氏神さまとか。
昔から続いている行事とか。
そんな難しいことより、
「お祭りだ!」
「夜店だ!」
って感じでしょうけどね(笑)
でも、それでいいんだと思います。
「楽しかった」という記憶が、次の世代へつながる
子どもの頃に、
「お祭り楽しかったな〜」
という記憶が残る。
その時は、誰が朝早くから掃除したのかも知らない。
誰が飾り付けをしたのかも知らない。
誰が夜店の準備をしてくれたのかも知らない。
ただ、楽しい。
それでいいんだと思います。
そして大人になった時、今度は自分が準備する側になる。
私も今、まさにそっち側です(笑)
楽しませてもらった子どもが、
いつか楽しませる側になる。
そうやって、お祭りは続いていくのかもしれません。
そして、神様を大切にする気持ちも似ているのかもしれません。
子どもの頃から神社へ行く。
お祭りに参加する。
お墓参りへ行く。
親や地域の大人が大切にしている姿を見る。
そういう経験の積み重ねで、
「これは大切にしていくものなんだ」
という感覚が自然と残っていく。
難しい教えを覚えるより先に、暮らしの中で受け継いでいく。
それが、日本人と神様との付き合い方の一つなのかもしれませんね。
昔から続いてきたものを、今度は自分たちがつなぐ
地域のお祭りって、派手なものばかりではありません。
今回のような、小さな神社のお祭りもあります。
でも、その小さなお祭りにも、これまで準備してきた人がいます。
毎年、掃除して。
飾り付けして。
神輿を出して。
子どもたちが楽しめるように準備して。
それを何年も、何十年も続けてきた人たちがいる。
今回、
「これは、どこにつけるんですか?」
と聞いている私も、何年か経ったら、
「それは、そこにつけるんだよ」
と誰かに教える側になっているのかもしれません。
伝統って、
特別な誰か一人が守るものではなく、
こういう小さな引き継ぎの積み重ねなのかもしれません。
子どもの頃には気づかなかったことですが、大人になって準備する側へ回ると、少し見え方が変わりますね。
あとは、私の電池が夜まで持つかどうか(笑)
ということで、昨日は、
朝3時から仕事。
朝5時前に農園を出て、祭りの準備。
そして今日は、このあとお祭り本番です(笑)
なかなか長い一日になりそうです。
でも、子どもたちが最後に、
「楽しかった!」
って言ってくれれば、それで十分です。
神社の意味を今すぐ理解しなくてもいい。
お祭りの歴史を知らなくてもいい。
まずは、
「楽しかった」
という記憶が残ればいい。
その記憶が何十年か先につながって、今度は自分たちが準備する側になる。
そうやって地域のお祭りも、神社も、次の世代へ続いていくんでしょうね。
あとは、
私が夜まで電池切れしないことを願います(笑)
PS:
今回、諏訪の神様が農業とも深い関わりがあると知って、これまでより少し身近に感じるようになりました。
毎日、天気や気温を気にしながら仕事をしていると、昔の人が自然に祈りたくなった気持ちも、なんとなく分かる気がします。
ただ、今日お願いしたいことは、
「いちごが無事に育ちますように」
……より先に、
「夜まで私の体力が
持ちますように」
かもしれません(笑)