農薬を撒くだけが防除じゃない。Threadsの投稿から思い出した「根本原因を見る」ということ

Threadsを見ていて、昔の自分の記事を思い出しました

農薬を撒くだけが防除じゃない。
Threadsの投稿から思い出した
「根本原因を見る」ということ

出てきた問題を止める。
それも大事。

でも、
「そもそも、なぜ起きた?」
まで見ないと、また同じことが起きるかもしれません。

この記事の要点

Threadsで「去年は害虫にやられたので、今年は防除をしっかりする」という施設園芸農家さんの投稿を見ました。
投稿されたハウスの様子を見て、昔自分が書いた灰色かび病についての記事を思い出しました。
農薬を使って今いる害虫を減らすことも防除。でも、草・衛生状態・侵入経路・湿度など、発生しやすい環境そのものを見ることも大切です。
目の前の症状だけでなく「なぜその問題が起きたのか」を考える。それは栽培だけではなく、仕事の改善にも共通する考え方だと思います。

まずは4コマでどうぞ(笑)

Threadsを見ていたら、
昔の自分に言われているような気がしました(笑)

Threadsの農家の投稿を見て病害虫防除の根本原因について考える4コマ漫画

Threadsを開く

Threads(スレッズ)を開きます。

Threadsというのは、Instagramと同じMetaが運営しているSNSです。

私も、琥珀のことだったり。

日常のちょっとしたことだったり。

農園のことだったり。

そんな内容を投稿しています。

その日も、何となくThreadsを見ていました。

すると、ある施設園芸をしている農家さんの投稿が目に入ります。

「去年は害虫にやられたので、今年は防除をしっかりします」

投稿の内容は、

「去年は害虫に
やられてしまったから、

今年は防除を
しっかりやっていきます。」

というような内容でした。

「そうだよなぁ。」

と思いながら投稿を見ます。

その投稿には、ハウスの中の様子も映っていました。

そこで、ちょっと気になりました。

草がぼうぼう。苔も生えている

写真を見ると、ハウスの中には草がかなり生えていました。

そして、苔も見えます。

もちろん、

「草があるから必ず害虫が出る。」

とか、

「苔があるから病害虫が発生する。」

という単純な話ではありません。

写真一枚だけで、その農園で何が起きているかなんて分かりません。

でも、その写真を見た瞬間、

「あっ。」

「昔、こんなこと書いたな。」

と思い出しました。

2022年に書いた「灰色かび病」の記事

思い出したのが、昔書いたこのブログです。

昔の苺の花ことばブログ

過去の記事を読む

この記事では、いちごの灰色かび病について書いています。

でも、記事で伝えたかったことは、灰色かび病そのものだけではありませんでした。

一番伝えたかったのは、

表面に出た問題だけを直しても、

その問題が起きた原因を変えなければ、

また同じことが起きる。

ということです。

Threadsの投稿を見て、

「そうそう、これだった。」

と久しぶりに思い出しました。

「防除をしっかりする」って、何だろう?

その投稿を見ながら考えました。

「防除をしっかりする。」

って、具体的には何をすることなんだろう?

もちろん農薬を適切に使うことも、大切な防除の一つです。

害虫が増えた時に、適切な薬剤で密度を下げる。

必要なことです。

でも、

それだけなんでしょうか。

害虫が住みやすい状態を、そのままにしない

例えば、ハウスの中や周辺に雑草が多ければ。

その植物を利用する虫がいるかもしれません。

そこから栽培している作物へ移ってくる可能性もあります。

また、植物残さや傷んだ葉などが長く残っていれば、病害虫の発生を助ける条件になる場合もあります。

ハウスへの侵入口が多ければ、外から虫が入ってきやすくなります。

環境が過湿になりやすければ、病気が発生しやすくなることもあります。

つまり、

「今いる害虫をどうする?」

だけではなく、

「なぜ増えやすい環境になった?」

まで見る。

それも防除なんだと思います。

農薬だけに頼る話ではない

農薬を否定しているわけではありません。

必要な時に適切に使うことは大切です。

ただ、

薬剤。

ハウス内の清掃。

雑草管理。

古葉や残さの管理。

防虫ネットなどによる侵入対策。

温度や湿度の管理。

早期発見。

こういったものを組み合わせていく。

その方が、

「出たら叩く」
から
「出にくい状態を作る」

という管理に近づいていきます。

床に水が落ちていたら、どうする?

これを農業以外で考えると、分かりやすいです。

例えば、床に水が落ちていたとします。

雑巾を持ってきます。

一生懸命拭きます。

きれいになりました。

問題解決。

……。

に見えます。

でも、天井からずっと水が漏れていたら?

拭いても。
拭いても。
また濡れます。

だったら、本当にやらないといけないことは、床を何回も拭くことではありません。

水が漏れている場所を直すこと。

です。

「症状」と「原因」は別

仕事でも同じだと思います。

目の前に問題が出る。

私たちは、その問題を止めようとします。

これは当然です。

害虫がいるなら害虫を減らす。

病気が出たなら、被害を広げない。

水が落ちているなら床を拭く。

まず止血する。

それは必要です。

でも、その次に、

「そもそも、
なんでこれが起きた?」

を考える。

ここまでやらないと、また似た問題が起きる可能性があります。

例えば、害虫が増えたなら

仮に害虫が増えたとします。

その時、

「薬剤が効かなかった。」

だけで終わるのではなく、もう少し掘ります。

いつから増え始めた?

どこから出始めた?

一部のハウスだけ?

外から入りやすい場所はない?

雑草が増えていなかった?

古葉や残さが多くなっていなかった?

発見が遅れた理由は?

巡回する仕組みはどうだった?

前の年との違いは?

害虫そのものだけではなく、
害虫が増えるまでの流れを見る。

そうすると、翌年変えるものが見えてくることがあります。

「草がある=悪い」と言いたいわけではありません

ここは誤解がないように。

今回見たThreadsの投稿だけで、

「その農家さんは管理が悪い。」

とか、

「だから害虫が出た。」

と言いたいわけではありません。

その農園の事情は私には分かりません。

写っていない場所で、いろいろな対策をしているかもしれません。

そもそも害虫の発生には、外部からの飛び込みや気象条件など、いろいろな要因があります。

私がその投稿を見て考えたのは、

「自分だったら、
今いる虫だけを見て終わってないかな?」

ということです。

人の投稿を見ながら、自分の仕事を振り返りました。

私も、目の前の問題ばかり見ることがあります

偉そうなことを書いていますが。

私も普通にやります(笑)

問題が起こる。

焦る。

「とりあえず、これを止めないと!」

となる。

目の前のことしか見えなくなる。

後から考えると、

「そもそも、なんでこうなった?」

というところを飛ばしていることがあります。

だから、これは誰かへの話というより、

自分自身への確認でもあります。

農業だけじゃなく、仕事の改善も同じ

この考え方って、農業だけではありません。

例えば、仕事がいつも遅れる。

「もっと早くやろう!」

と言う。

それで一時的に早くなる。

でも、また遅れる。

だったら、

人が遅いのではなく、

探し物が多いのかもしれない。

移動が多いのかもしれない。

仕事が一人に集中しているのかもしれない。

予定の組み方そのものに無理があるのかもしれない。

「もっと頑張る」

ではなく、

「なぜ頑張らないと回らない?」

と考える。

ここまで見ると、仕組みを変えられることがあります。

問題が起きた時の順番

私自身も、できているとは言えません。

でも、問題が起きた時には、こんな順番で考えられるようにしたいです。

① まず、今起きている被害を止める
害虫や病気なら、これ以上広がらないようにする。
② どこで、いつ、何が起きたかを見る
感覚ではなく、発生場所や時期を確認する。
③ 「なぜ?」を一段掘る
その問題が発生しやすくなった条件がなかったか考える。
④ 来年・次回に変えられることを決める
清掃、巡回、設備、作業方法など、再発を減らす仕組みにする。
⑤ 本当に改善したか確認する
次のシーズンで結果を見て、また修正する。

こうやって少しずつ、「同じ問題を繰り返さない農園」に近づけたらいいと思っています。

「床を拭く」だけで終わらない

問題が起きた時。

目の前の問題を解決することは必要です。

でも、それだけだと、また同じ場所を拭くことになるかもしれません。

だったら、一回立ち止まる。

「どこから水が漏れてる?」

と考える。

害虫なら、

「なぜ増えた?」

病気なら、

「なぜ発生しやすい環境になった?」

仕事なら、

「なぜ毎回ここで止まる?」

根っこを少しずつ直していく。

それが大事なんだと思います。

昔の自分に、もう一度教えてもらいました(笑)

今回Threadsを見て、久しぶりに2022年の自分の記事を読みました。

そして、

「そうそう。」

「これだった。」

と思いました。

昔の自分が書いたものでも、忘れていることってあるんですよね(笑)

何年か経って。

自分の経験も増えて。

改めて読むと、また違う感じ方をします。

当時書いたことを、今の自分がもう一度実践する。

昔書いたブログも、
意外と自分へのメモになりますね(笑)

PS:

久しぶりに昔のブログを読みました。

内容を読みながら、

「そうそう、こういうこと考えてた。」

と思う一方で。

それより先に気になったのが……。

文章です(笑)

「あれ?」

「今と全然書き方違うな。」

って(笑)

4年くらい経つと、文章も変わるものですね。

でも、それも含めて残しておいて良かったです。

栽培も。

仕事も。

文章も。

少しずつ変わっていくんでしょうね。

まずは、目の前の問題だけじゃなく「なんで?」まで見る。改めて意識します。

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