1万枚作った直後に、言われた一言 大量発注は安い。 でも、経営では「安く買うこと」が 正解とは限らない。 単価を下げるために大量に注文するのか。 変更できる余地を残すために、小ロットで注文するのか。 ラベルの改修を通じて、資材発注の難しさを考えました。 この記事の要点 大量発注は単価を下げられますが、在庫を抱えるリスクがあります。 小ロットは割高でも、改善や変更に対応しやすいという価値があります。 経営で大切なのは、最安値ではなく、変化まで含めた総コストで判断することです。 「このラベルの見せ方、ちょっともったいないですね」 「高橋さん、このラベルの見せ方、ちょっともったいないですね」 先日参加した商談会で、バイヤーさんからそう言われました。 その瞬間、 「えっ!?」 と思いました。 何の話かというと、越後姫ジャムと越後姫バターのラベルです。 このバイヤーさんには、商談会や勉強会などでも、いつもいろいろなことを教えていただいています。 今回も商品を見ながら、率直な意見をくださいました。 「商品はいい。 でも、その良さがラベルだけでは伝わりきっていない」 詳しく話を聞くと、単にデザインがきれいかどうかという話ではありませんでした。 何の商品なのか。 どんないちごを使っているのか。 誰に、どんな場面で選んでほしいのか。 売り場で初めて見た人にも、その価値が一瞬で伝わるか。 商品そのものは変わらなくても、見せ方によって、手に取ってもらえる確率は変わります。 なるほど。確かにその通りだと思いました。 でも、そのラベルを1万枚作ったばかりでした 実は、越後姫ジャムと越後姫バターは、それぞれ累計1万本を突破しました。 ありがたいことに、少しずつ販売本数も増えてきました。 そこで私は、 「よし、このままいこう!」 と思い、ラベルを1万枚発注しました。 注文枚数が多くなれば、1枚当たりの単価は下がります。 在庫切れの心配も減ります。 毎回注文する手間も少なくなります。 これでしばらく安心だなと思っていました。 ところが、その直後にラベルの改修です。 手元に残ったもの ラベル1万枚 ……どうしよう(笑) タイミングって、本当に大事ですね。 大量に買えば安い。でも、変えられなくなる 資材を大量に発注する一番のメリットは、単価が下がることです。 例えば、ラベルを1,000枚だけ作るより、1万枚作った方が、1枚当たりの金額は安くなることが多い。 瓶や箱、袋、段ボールなども同じです。 数量が増えるほど、印刷や製造の固定費が分散されるため、単価は下がります。 そのため、売れ行きが安定している商品なら、大量発注は利益を増やす有効な方法です。 ただし、大量発注には別のリスクがあります。 デザインを変えにくい 改善点が見つかっても、古い資材が大量に残ります。 表示変更に対応しにくい 原材料、価格、容量、表示ルールが変わると使えなくなることがあります。 現金が在庫に変わる 先に大きなお金を支払うため、資金繰りへの負担が増えます。 売れ残る可能性がある 想定より売れなければ、安く買ったはずの資材が損失になります。 単価だけを見れば、大量発注の方が得です。 しかし、変更できる自由を失うという意味では、別のコストを払っていることになります。 小ロットは高い。でも、経営の自由度を買っている 一方、少量発注は1枚当たりの単価が高くなります。 送料や版代などの固定費も、少ない数量で負担しなければなりません。 数字だけを見ると、割高でもったいないように見えます。 でも、小ロットには大きな価値があります。 小ロットで買っているのは、 資材だけではなく「変更できる自由」です。 ラベルの反応を確認してから、次の発注で改善する。 価格や容量を見直す。 お客様やバイヤーさんの意見を取り入れる。 売れ行きが悪ければ、大きな損失になる前に止める。 小ロットなら、こうした変更に柔軟に対応できます。 つまり、単価は高くても、失敗した時の損失を小さくできるのです。 大量発注と小ロット発注の違い 大量発注 メリット ・1個当たりの単価が安い ・発注回数を減らせる ・欠品しにくい リスク ・変更しにくい ・在庫を抱える ・先に資金が出ていく ・売れ残る可能性がある 小ロット発注 メリット ・改善しやすい ・在庫リスクが小さい ・資金を固定しにくい ・テスト販売に向いている リスク ・1個当たりの単価が高い ・発注の手間が増える ・欠品しやすい 結局、何枚注文するのが正解なのか 大量発注と小ロット発注。 どちらが正解なのか。 これは、商品や会社の状況によって変わると思っています。 すでに何年も販売していて、デザインや表示がほぼ固まり、毎月安定して売れている商品なら、大量発注のメリットは大きい。 一方で、新商品や、これから改良する可能性がある商品なら、小ロットで反応を見る方が安全です。 発注量を決める時に考えたいこと 月に何枚使うのか 何か月分の在庫を持つのか 表示やデザインを変更する可能性はあるか 資金繰りに余裕があるか 使えなくなった時に、どこまで損失を許容できるか 欠品した時に、販売へどれくらい影響するか 単価が安いから1万枚ではなく、何か月で使い切れるのかまで考える。 私は今後、改良する可能性が高い資材については、多少単価が高くても、まずは短い期間で使い切れる数量にした方がいいと感じています。 経営で見るべきなのは「単価」ではなく「総コスト」 資材を注文する時、どうしても1枚当たり、1箱当たりの単価に目が行きます。 でも、経営で本当に見るべきなのは、それだけではありません。 保管する場所。 管理する手間。 先に支払うお金。 変更で使えなくなる可能性。 古い資材を使い続けることで失う売上。 これらも含めて考える必要があります。 安く仕入れた資材を使い切るために、 売れる可能性を下げてしまったら、 本当の意味では安くありません。 1枚数円を節約することより、ラベルを改善して、商品を手に取っていただける確率を上げる方が、結果として利益につながることもあります。 経営は、一つの価格だけではなく、全体で判断しなければならないんだと思います。 「まだ使えるから続ける」が、一番もったいないこともある 今回、ラベルはすでに作ってしまいました。 お金も支払っています。 だから、 「もったいないから、全部使い切ってから変えよう」 と考えることもできます。 行動心理学や経営では、すでに支払って取り戻せない費用をサンクコストと呼びます。 人は、すでに使ったお金や時間を無駄にしたくないため、その後の判断まで引っ張られやすくなります。 でも、本当に考えるべきなのは、過去にいくら使ったかではありません。 これから先、どちらを選ぶ方が 良い結果につながるのか。 古いラベルを使い続ける方が良いのか。 今すぐ改善した方が良いのか。 未来だけを見て判断する必要があります。 私は、良くなることが分かったなら、変える方を選びます。 良くなることが分かったなら、変える 1万枚作ったばかりだから。 まだ使えるから。 捨てるのがもったいないから。 そう考えて、そのまま使い続けることもできます。 でも私は、そちらの方がもったいないと思っています。 商品はこれからも売っていきます。 これから何年も、お客様に見てもらいます。 改善した方が商品の良さが伝わるなら、早く変えた方が、その後の時間を長く活かせます。 勉強代は痛い。 でも、学んだのに変えない方が、もっと高くつく。 ということで、越後姫ジャムと越後姫バターのラベル改修を始めています。 商品の良さが、今よりもっと伝わるラベルにしたいと思っています。 完成したら、一番最初にメルマガでご紹介しますね。 資材発注の正解は、安さだけでは決められない 大量に注文すれば、単価は下がります。 少量にすれば、単価は上がります。 でも、安く買ったものが使えなくなれば、結果として高い買い物になります。 逆に、小ロットで単価が高くても、改善を重ねて売上が増えるなら、経営としては正しいこともあります。 だから大切なのは、単価だけを見ることではありません。 売れ行き。 変更の可能性。 資金繰り。 使い切るまでの期間。 それらを全部見ながら、今の会社に合った数量を決める。 これが資材発注の難しさであり、経営の面白さなのかもしれません。 日頃の感謝を込めて 1万本突破キャンペーン 越後姫ジャムと越後姫バターが、それぞれ累計1万本を突破しました。 これまで選んでくださった皆さまへの感謝を込めて、期間限定キャンペーンを開催します。 開催期間 7月16日〜7月19日 越後姫ジャムがクーポン利用で10%OFF 越後姫バターがクーポン利用で10%OFF ジャム・バターを合計5本以上ご購入で送料無料 クーポンコード 10000 ※ジャムだけで5本でも対象です。 ※バターだけで5本でも対象です。 ※ジャムとバターを組み合わせて合計5本でも対象です。 ※送料はご注文後、当店で計算し直します。 越後姫ジャム 花ことばで育てた越後姫を使い、いちごの味と香りを楽しめるように仕上げています。 越後姫ジャムを見る 越後姫バター 花ことばの越後姫と高千穂バターを合わせた、やさしい味わいの商品です。 越後姫バターを見る こんな方におすすめです 前から気になっていた方。 ご自宅用にまとめておきたい方。 大切な方への贈り物を探している方。 ぜひ、この機会にご利用ください。 PS 1万枚のラベルを見るたびに、 「タイミングって大事だなぁ……。」 と思っています(笑) しばらくはラベルを見るたびに、経営の勉強ができそうです(笑)